Pocket

どうも今井です。

本屋でふとビジネス本のランキング上位だったので目に止まった本。

「社長のお金の基本」という本を読みました。

僕自身も超小規模ですが、一応企業を経営する身としてお金を回してしっかりと事業を継続していく必要があるので、ぜひ参考にしたいと思い手に取りました。

読んでみた結果、経営者、特に融資を受けてビジネスをしている方には間違いなくオススメの本だといえると思ったので、詳しくレビューしていきます。

まずは著者の三條慶八さんがどんな人なのか簡単に紹介します。

三條慶八(さんじょうけいや)の経歴

1960年神戸生まれ。株式会社Jライフサポート代表取締役。

「会社と家族を守る」経営アドバイザー。

負債140億円を背負った会社を自らの力で再生し、完全復活させた経験に基づき、悩める中小企業経営者に真の会社経営、会社更正法を伝授している。

主な著書に『社長の基本』『あなたの会社のお金の残し方、回し方』などがある。

お金周りに詳しい中小企業の経営コンサルタントは数多くいると思いますが、この方は実際に中小企業を経営した経験があるので、経営者目線の実態に即したアドバイスができているのではないでしょうか?

経営コンサルはついつい机上の空論になりがちな部分があると思いますが、自らも経験されていた中での実践型のノウハウをもたれているのが強みだと思います。

「社長のお金の基本」はぶっちゃけオススメ?

この本では社長がするべきお金についての考え方・管理法などもまとめられていますが、必見するべき濃い内容は「金融機関との付き合い方」だと感じました。

なので

  • 金融機関とすでに付き合いがある中小企業
  • これから銀行融資を受けて事業を拡大していく中小企業

には間違いなくオススメです。

 

対して

  • 個人でやられているフリーランスの方
  • 元手がいらない情報発信分野で稼いでいて法人化している方

などには「金融機関の付き合い方」の部分はあまり必要ではないかもしれません。

 

「金融機関との上手い付き合い方」は、元銀行員の僕から見ても非常に納得できる内容でした。

金融機関の実態や交渉ノウハウなどは間違いないものだといえます。

 

次に特に参考になった内容について、いくつか取り上げてレビューしていきます。

金融機関との上手な付き合い方

事業規模に合わせて最適なメインバンクを選ぶ

本書では会社をつぶさずにお金を回せる社長は「メインバンクは大手銀行のほうがイメージがいい、という思い込みを持っていない」と書かれています。

メインバンクとは一般的に「融資残高が一番多い銀行」のことですが、本書では「いざというときに頼りにできる銀行」とされています。

単にメガバンクが良いというのではなくて、自分の会社にとって親身になってくれる金融機関を選んで関係を深めていくというのが大切な考え方です。

例えば、年商数億円の小さな企業がメガバンクと取引しているとします。

その規模の会社に本当に親身になって、手厚いサポートを受けて、融資担当者との関係が築けるか?

というと正直、難しい部分があると思います。

メガの得意先は規模が大きな会社ばかりだからです。

本書では企業規模と適正な金融機関の目安が以下のように載っていました。

  • 都市銀行→年商30億以上
  • 地方銀行→年商数千万円〜年商30億円程度
  • 信用金庫→年商数千万円〜年商10億円程度
  • 信用組合→年商数千万円〜年商5億円程度
  • 事業規模に応じて身の丈にあった金融機関

なかでもそこまで大きくない規模の中小企業であれば、地方銀行がオススメという風に書かれていました。

僕としても小規模な事業者は、まずは規模が小さすぎない信用金庫or地方銀行あたりで取引を始めるのが良いかなと思っています。

複数の金融機関をうまく使い分ける

本書では会社をつぶさずにお金を回せる社長は「3行以上の金融機関を競わせながらつき合っている」と書かれています。

一行だけの取引だと銀行主導で銀行の都合の良い形ままの取引になってしまう。

他行とも取引することでメイン銀行とサブ銀行の比較ができるし、良い形で競争させることができるということですね。

これもおっしゃる通りの内容ですね。

銀行は融資先から文句を言われなければ、基本的に条件をわざわざ良くするなんてことはありません。

一行だけの取引ですと、会社として他に選択肢がないので高めの金利や担保提供など受け入れるしかない部分がどうしてもある。

でも、2行以上取引することでその条件を改善させていく余地が生まれるわけですね。

また2行以上の取引があれば、片方の金融機関の融資スタンスが変わったとしても、もう片方で申し込みをすれば良いのでリスクヘッジにもなります。

銀行ではなく自分主導で交渉を進め、条件を改善していく

上でも述べましたが、銀行は融資先から打診がない場合は基本的に条件をわざわざ良くするなんてことはありません。

公共性が高い組織とはいえ、銀行も民間企業で利益を目的にしているから当然ですね。

なので、銀行にとっては嫌な話ですが、こちらから良い条件になるように仕掛けて交渉をしていく必要があります。

例えば、信用保証協会付き融資をプロパー融資に変えること

などがこの本でも紹介されています。

「他行がその条件で借り換えを打診してきている」など、銀行にとっての競合他社をうまくダシに使っていい条件を引き出すという内容も紹介されています。

僕の融資教材でも話させていただいた内容ですね。笑

銀行の言いなりになるのではなく、銀行と対等にフェアに付き合っていくというスタンスで交渉を積極的にしていきましょう。

  • 信用保証協会付き融資→プロパー融資
  • 金利高い→金利安くする
  • 経営者保証有り→経営者保証なし
  • 担保有り→担保なし

このように良くできる可能性のある条件は多くあります。

もちろん会社の財務内容が良いことが前提ですが、うまく交渉して会社にとって有利な形にしていきたいですね。

最悪な状況を想定した上で事前に準備を進めておく

今の経営が順調だといっても、いつなんどきどうなるかわからない。

外部環境の変化や予想できない事態から会社がピンチになることも多々あります。

だからこそ、調子が良いときの間に、会社が傾いた時の想定をして準備をしておく大切さが書かれています。

  • 経営状態が良くて借りやすいときにこそ、融資を積極的に受け返済実績を積んでおき、銀行との良好な関係を築いておく
  • もしものときを想定して借入銀行と手形振り出し銀行と入金口座、社長の個人口座は分けておく

こういった考え方が紹介されています。

もしもリスケするようになってしまったら?

 

実際に著者が負債140億円の会社を再建させた経験がある方なので、「もしもお金を返せなくなった場合に金融機関と交渉する際のポイント」についても多く書かれています。

リスケとは銀行に決まっている返済条件でお金を返せなくなったときに、条件変更(条件緩和)をすることです。

返す元金を減らす、金利を減らす、借入期間を延ばすなどを措置が採られることが多いです。

  • 戦略的なリスケ方法
  • プロラタ返済時の注意点
  • 中小企業再生支援協議会の現状

などなかなか他では見られないような内容もしっかり書かれていました。

 

本に書かれている内容を知って意識していれば、銀行との交渉で「銀行の単なる言いなりになってどんどん悪い状況になってしまう」ということが防げると思います。

まとめ

「社長のお金の基本」となっていますが、特に金融機関との付き合い方に関する話が充実している本でした。

銀行融資を受けている方、銀行融資をこれから受けることを考えている方はぜひ読んでみると良いと思います。

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました。